Let's Google! | デカくて悪いか!!                 --- Let's Go Feisty!      

Let's Google!

"Hello! How are you doing?"
とEメールを送ってきたのは、大学時代のルームメイトM。
もう15年以上も音信不通になていたのにあらびっくり。
「おぬし、どうやって探し当てた?」と問うと
「Googleしたんだもーん」
という。
「あんたの名前いれたら、すぐ出てきたわよ」
だって。
「わたしね、今までつきあった男をGoogle するのにはまってるのよ。で、Jim のことGoogleっててそういや、あのときのルームメイトはあんただったって思い出してさ…」
とほざく。
そうだよ、Mよ!おまえは、いつも部屋にとっかえひっかえ男を連れこんでたからわたしは、廊下で待ちぼうけをくらいまくっていたんだぞ!ああ、思いだしたこのスケベ女!
「うふふふ、今やつらの行方を捜すの楽しいわよ。えらくなってるやつは企業のHPに顔入りでのってるしさ」
だと。

そうか、そいつはいいことを聞いた。

酒は浴びるようにのんだが、下半身はいたってまじめな留学生だったわたしは、寝技を決める相手もなくキャンパスライフを過ごしていたが、唯一わたしに告白をした男がいたのだった。身長はでかいがブーな顔。安全な男友達として仲良くしていたのだが、なにを血迷ったかやつは、わたしに惚れているといったのだ。うら若き乙女のわたくしは、「いつかわたしにも白馬にまたがった王子様が現れる」とまじで信じていたので思いっきり「ごめんなさい」をした。やつは傷つきわたしを無視し、以来えんがちょになったまま。

結局、わたしの前に白馬の王子様は現れず、そこいらの「身長はでかいがブー」な男と結婚して11年。

「こんなんなら、あっちのブーでもよかったじゃないかー」
「あいつ、弁護士になるっていってたもんなー」
「いまごろどっかで大儲けしてるんだろうなー」
「結婚して幸せに暮らしてるのかなー」
「離婚してさびしいのかなー」
「わたしのこと思い出してるかなー」

元祖「でかいがブー」の行方が気になっていたのだな。

「そうか、Google か!」

20年ぶりちかくにやつに出会える!?
「だんなに内緒で再会しちゃったりして!」
「かっこよくなってて恋に落ちちゃったりして!」
「そのとき、わたしは家族を捨てるのであろうか…」

わくわく、どきどき、元祖ブーの名前を入れて Let's Google!

結果は…122万件。
不動産屋、大学の入試係、ミュージシャン、宗教家…

同姓同名が多すぎる!!!!
根性で200件クリックしまくったがどれもこれもやつではない。

不埒な妄想に酔ってしまった罰か…
毎日クリックし続けても生きている間に再会はありえなさそうだ。

ちきしょー。
もっとめずらしい名前の男に出会ってればよかった!
元祖ブーよ!
「いじり めぐみ」でわたしをGoogle しておくれ!
わたしは、一番はじめにちゃーんと飛び出てくるでよー!