ある七面鳥の一生
わたし、七面鳥。
アメリカじゃ、「ターキー」っていわれております。
11月になると各地でこんなボデコンの服きせられて
お店に出回ってるのよ。
裸のわたしは、こんなんよ。
中くりぬかれてプラスチックのひもでお尻をしめあげられてるのに
そのうえ、ビール攻め。
この鍋で一晩おおとなしくしてろ!
って人間の酔っぱらいにいわれちゃったの。
ビール攻めにも耐え、
冷蔵庫から解放されたとおもったらバターだのスパイスだの
ぬりぬりされちゃったわたし。
最近太り気味だったのよね、恥ずかしい。
お隣のみかんが鼻くそにみえま~す。
焼き皿からはみでそうで~す。
朝の10時半に「だまって入ってろ~」とオーブンにぶちこまれ
やっと焼き地獄からのがれたのは午後6時。
もう油汗がだらだらよ。
きゃ~、せっかくショバに戻ったとおもったのに~
痛いよ~痛いよ~
お尻にナイフがつきささってる~。
おい、そこのガキ!笑うんじゃねえ~よ~!!
ああ、わたしったらもうどんどん肉がそぎおとされちゃって
かわいそ~。
あ~あのふくよかだったボディーがなつかしい。
もう、わたしギスギスよ。
骨まで愛して~なんていうけどさ
何もここまで愛してくれなくてもいいとおもうのですが。
わたしは、スープのだしにまでされ
もう葬られるだけ。
おめえら食いすぎだぞ~
このデブ一家!!
デブ一家のおまえ!
そこのサル!
感謝の言葉もなく
何やってんだ~!!
デブ一家の友人Sさんが
唖然と見つめていたっけなあ、アホサルのこと。
サンクスギヴィングが終わってもうすぐ1週間。
だけどわたしは、今はこんな姿になってまでも
テーブルの上を飾っているのよ。
おら~デブ一家!
野菜をガンガンいれてずいずいーっと飲みやがれ!
2010年サンクスギヴィングに
全身全霊をいじり家につくした
七面鳥でした。
生まれ変わったら来年またあおう~