この春、アメリカをなめつくす立派な社会人になろう! | デカくて悪いか!!                 --- Let's Go Feisty!      

この春、アメリカをなめつくす立派な社会人になろう!

社会人になったうんじゅううんねん前のあの春を思い出しながら

2014年の新人どもにモノ申したく一筆。

2年目を迎えたまぐまぐメルマガ「いじりめぐみのいじり放題USA」最新号のコラムです。

こういうコラムとアメリカお茶の間で拾ったニュースの話を月4回やってます。

読者になって、アメリカをなめつくす立派な日本人になりましょう!
http://www.mag2.com/m/0001598657.html

いじり放題USA コラム
「サクラ、サク。 若人への応援歌」

ドス、ドス、ドス。
XLのストッキングも股下20センチのところで限界に。
パンプスを履いた身長は180センチを超えている。
ちび親父たちの脂ぎった頭のてっぺんを見下ろし、
ポマードの臭さに耐えながらわたしは電車に揺られていた。
わたしは、若かった。
わたしは、細かった。
入社式のあの日。
研修の時は、ちゃらい格好をしていた同期の連中もびしっとスーツを
着てカツカツカツと靴音軽やかに会社に向かっていた。
わたしは、ずり落ちてくるストッキングと格闘しながら内股で小走りに
初出社した。 大人って大変だなあ...っと思いながら。

大人初日は疲れた。
ストッキングは、切れた。
大人になるってこういうこと?
つまんねえサラリーマンになってどーすんじゃー!
気分は尾崎豊。
「シュポッ」
わたしは会社の裏の酒屋で缶ビールを立ち飲みした。
そして桜舞う公園をふらふらと歩いていった。
桜を見るたびに社会人になりたてのあの頃を思い出す。

社会人は、よく働きよく飲んだ。
徹夜でプレゼン作業をし、朝から得意先に向かい、そして終わったら
何時だろうが飲みにいくすごい職場だった。 経費で飲んで食って
上司がいつもおごってくれた。 尾崎豊がいうほどサラリーマンも悪くないじゃんと思った。

入社2年目の桜咲く昼下がり、徹夜明けのプレゼン後、わたしたちは
四谷の土手にいた。 バブルの名残の残る広告代理店のクリエィティブ職のみなさんは、

カタギのサラリーマンには見えなかった。

昼から飲んでいても怪しまれない、怪しい人たちの集団だった。
「おい、ちょっとここ貸せ」
夜の宴会のために桜の下で場所取りをしている人たちにお願いし、
「場所とっててやるからどっかいってこい」と自由を与えてあげた。
そして弁当やつまみに一升瓶を買い込んで白昼堂々花見を始めたっけ。

これがグループの恒例行事となり、桜の木の下に中華料理屋の出前を持ってこさせたり、

昼でも夜でも花見をしながらみんなで酔っぱらっていた。

仕事をほったらかして、真剣に飲んで暴れて、桜の季節はとってもとっても楽しかった。

そして今年もシアトルの街にも桜が咲き乱れる美しい季節がやって来た。

ワシントン大学キャンパスには見事な桜並木がある。
しかし、そこには愛すべき酔っ払いたちの宴会をする姿はない。
公共の場での飲酒禁止、それがアメリカ。
日本は、アメリカ各地に桜の木を寄贈してきた。
桜を寄贈した担当役人は、下戸だったのだろうか?
Give and Take という幼児でも本能で理解している概念を知らないバカ野郎だったのだろうか?

桜をGive したら、桜の下の特等席を酒宴の場としてTake しないでどうすんだ!
「桜はあげますが、大きく育ったらその木の下で酒宴する権利は日本人がいただきますんで

そこんとこよろしく」となぜ一句つけたしておかなかったのか?
下戸だかアホだかの役人のおかげでわたしたち日本人は、祖国日本からやって来た桜を

祖国日本のように酒盛りで敬意を表して拝観するという日本人としてあたりまえの権利を奪われ、

魂を抜かれてしまっている。

このままでは、アイデンティティーのわからんちんのジェネリックなアジア人に成り下がって

いってしまうであろう。

この桜の季節に社会人になった若人よ、忘れないでくれ。
世の中は、Give and Takeだ。
ガイジン相手だからってニコニコへーへーいうことを聞いてはいかんのだよ!

外務省に入省したようなエリートのおまえ!
アメリカの桜を見にやってきなさい。
そして、下戸だかアホだかの先人たちがこいてくれた失敗を目のあたりにし、

在米邦人40万人の無念の思いを胸に刻んで職務を全うしなさい。

日米関係、まず改善しなきゃいけないのは、TPPではなく桜問題だ。
わたしは、アメリカでも花見がしたい。
ワシントン大学のゴージャスな桜並木の下でブラウンバッグにこっそり酒を隠して

ちびちび飲むのではなく、一升瓶を抱えてあぐらをかいて「わっはわっは」っと酔っぱらって騒いで

記憶喪失するまで酒宴をしたい。

新社会人のみなさん、桜を見るたびに思い出そう。
ガイジンに負けるな!
Give したら、Take だ!
日本人の魂を忘れるな!
桜の木の下は、日本人の聖地だ!
北方領土の前に、アメリカの桜の木の下の酒権を取り戻そう!
まーとにかくガイジンになめられるんじゃねーぞー!


「いじり放題USA」読んで、知恵つけろよー!