デカくて悪いか!!                 --- Let's Go Feisty!       -51ページ目

1杯のビール

わたしは、金曜日の放課後に走る女だった。

インディアナの大学で暴れん坊留学生をしていたあの頃(20年前ね。)
わたしは毎週金曜日午後の授業が終わると
「T.G.I.F!」
(Thank Goodness It's Friday! (金曜日がやってきたぜベイビー!))
と叫びながらキャンパスを疾走し、学生寮の階段をうさぎ跳びではねあがり、自分の部屋までダッシュをきめるのを習慣としていた。
(今やったら死ぬ...)

部屋のドアの前で力尽きるわたし。
汗はだらだら。
喉はからから。

で、なにをするって?

ビールを飲むのだ。

学生寮の部屋にはルームメイト所有の小さな冷蔵庫があった。
わたしは扉の内側の小スペースだけを間借りし、そこに毎週1本ビールを冷やしておったのだ。

キャンパス内飲酒禁止。
インディアナ州の酒購入OK年齢21歳。
貧乏。

せちがらい社会状況下、
未成年のうら若きわたくしは、アダルトをナンパし酒を買ってもらい、
それも世の中で一番安いビールしか買えず(当時ケースで5ドルくらい)
それをを大事に大事に飲まなければならなかた。

ビールなんぞ何十本でも飲めた。
インディアナの前にお世話になったニューハンプシャーの田舎町では
不良高校生相手に酒を飲み、ウオッカ、ウイスキーも一気飲みする飲酒クイーンであった。しかし、ホストファミリーの酒をくすねることもできないドライなキャンパスで貧乏な学生に許されるのは1本のビールだけ。

1本ぽっきりでどうするあるよ。
1本ぽっきりならこうするあるよ。

1.走る
2.跳ぶ。
3.ストロー一気。

研究に研究を重ねた結果、この体を渇かせ心拍数の高まった一瞬にストローでちゅーーーーーーーーーっとやるのが即刻酔えて気持ちのよい技であることが判明されたのでした。だからわたしは、毎週金曜日、走って、跳んで、ストロー一気。

社会人になり経費で酒を飲むことを覚え、こんな貧乏たらしいの飲み方をしなくてよくなりわたしの飲酒生活は平穏であった。

しかーし、最近また忘れていた芸風を復活させるはめになりやした。
だってしょちゅう行くNBA(バスケね)シアトルスーパーソニックスの試合でさ、ビール飲むと一杯7ドルもするんだよ。だからわたしは、
「ストロープリーズ」
といって「1試合1杯」と自分にお約束をしストローでちゅーちゅービールを飲んでいるのだ。
beer
20歳大人になったわたしは、うさぎ跳びなどしなくてもキーアリーナの階段を上り下りするだけで酔いの体制を整えることができる。
大人になるのはいことかもしれない...

「T.G.I.F!」
今日は金曜日。
みんなー Have a nice weekend!

お子様ランチ

いやあ、びっくりした。

先週娘1の社会見学のお供でいった先でのランチタイムでびっくりこきました。(そこでガキに群がられ、病原菌をもらって以来寝込んでちまって今日までブログれませんでした。ごめんなさい。)

赤ピーマン、かぼちゃ、ブロッコリー...
「健康のためいろんな色のものを食べましょう」というじゃあないですかあ。
日本のお母さんならタコソーセージとブロッコリーとプチトマトとうずらのたまごと、ああ、ちょっと繊維がたりないからひじきも足しましょ!なんて各方面のエリート栄養源を駆使して色とりどりで見栄えも抜群なかわゆい弁当を持たすじゃないですかあ。
(うちの娘は「あたいはアメリカ人だから日本の弁当はつくるな」と
ぬかすもんだからお母様は技を披露するチャンスがないがな。)

見てくれはともかく栄養一番!とわたくしも娘1にヘルシーランチを持たすことを心がけて早5年。
マヨネーズだけのサンドイッチじゃバランス悪いな。ケチャップもぬってやるか....土のついたにんじんは体に毒だろう。洗ってやるか...と、雨の日も二日酔いの朝もわたくし最低限の努力をしてまいりました。
...が、こんなわたくしもぶっとんだ!娘1のクラスのガキどものランチの光景をみてフリーズしてしまいましたわ。

シアトル市内の公園の昼下がり。
小学2年生のガキどもはそこいらの地べたに座り込み家から持ってきたランチを食いだした。
お金持ちのお嬢様は何を召し上がるのかしらんと豪邸にお住まいのお嬢様エミリーの隣に陣取り覗き込むと...彼女はバービーのランチバッグからサッポロ一番の袋麺を取り出した!!(アメリカでもICHIBAN!と呼ばれて人気はあるのよ)。
「え?外でどうやって調理すんの?」
「家来がどっかでキャンプファイヤーでもしてんのかい?」
わたくしびっくり。あたりを見渡せど火の気はなし。お嬢様が袋麺をどうなさるのかしらと見つめていると...彼女は、袋を口でびりっとやぶり、そのまま麺をばりばりとかじりだした!

「エミリー、茹でないの?????」
「スープは??????」
「ナマで食って平気?????」


びびるわたしを無視してエミリーはばりばりバリバリ麺を食いつづけたのでありました。

「なんなんだ」

恐怖におののくわたくし。
しかし、恐怖はそれだけではなかった!
あたりには不気味なランチ風景が広がっていたあ!

レインボーカラーの着色料が塗ったくられた顔面サイズのクッキーを真っ赤なゲーターレードで流し込むガキ。
ピーナツバターをジャーごと持ってきてスプーンでほじくって食べるガキ。
マシュマロにチョコレートソースをかけて主食にするガキ。

「野菜を食わねえのかおまえら!」

憤る付き添いのお母様。
すると、ライアンが
「僕、いっぱい食べるんだよ」
となにやらぽりぽりほうばってしゃべりかけてきた。
彼が握りしめるジップロックバックにたんまり入っているのは、
...さやえんどう。それもナマ。

「ライアン、ランチはこの豆だけ???」
「うん。あとはチョコレート」
「...」

ライアンよ、さやえんどうは体によろしい。
ナマで食えばカルシウムもカロチンもビタミンCも栄養価を損なわずに体内吸収されるがなあ、さやえんどうは、さっと茹でるともっとうまいんだぞー。

ナマでラーメンをかじるお嬢様。
着色料&糖分命のお坊ちゃま。
青臭いナマ豆だけで腹を膨らます坊主。

アメリカの母親は何を考えているのか?
やつらは何も考えちゃあいねえ。
「ビタミン剤をのましときゃ大丈夫よー」と思っているのだ。
そのビタミン剤も赤、緑、黄色とすげえ着色料がたんまり。
いいのかねえ、こんなんで。

エミリーのラーメンをかじる姿が忘れられない。
スープの小袋捨ててたなあ、もったいない。
エミリー、今度はチキンラーメン食べてごらん。
麺にちゃんと味ついてるでー。



ガキの使いか!

今日は、一日中車を乗り回していた。

若い男とアルカイビーチ(シアトルの湘南)をドライブしていた...わけではなく、
お友達とコーチのアウトレット(ワシントン州の北の果て)までぶっ飛ばした...わけでもない。
なのに本日だけで100マイル(160キロ)も走っておった。

どこへいったかって?

家から娘1の学校へ往復2マイル。
家から娘2の幼稚園へ、20マイル。
そこから娘2の幼稚園のお誕生会のおまけを買いに10マイル。
おまけ屋から娘1のお迎えに25マイル。
娘2学校から娘1幼稚園へ再び20マイル。
幼稚園から娘1のピアノのお稽古へ5マイル。
娘1がピアノをやってる間、娘2と夕メシのネタを仕入れに往復5マイル。
ピアノから娘1のくもん教室まで10マイル。
(くもんは、アメリカでも人気!)
娘1が足し算で苦労している間に娘2のおもらし介助にダッシュ25メートル。
くもん教室から家まで3マイル。
合計100マイル+ダッシュ25メートルあるよ。


ガソリンは空前の高値を記録してるというのに。
おまえらのお母様はおうちでしこしこお仕事をなさっているはずなのに。
(わたし、「いじりやUSA」ってふざけた会社やってますのよ)
おまえらのお母様が幼少の頃は、おひとりで電車に乗ってピアノを習いにいったり、てめえで勝手にどこにでもでかけたというのに!

アメリカのガキは手がかかる。
どこへいくにも「お見送り」「お迎え」は必須。
ひとり野放しにしておくと、親が犯罪者になってしまう。
日本で「はじめてのお使い」とかって幼児がひとりで買い物にいく番組あるじゃないですか。
あんなことしたら親は捕まるでよ。うちの8歳の娘1なんかひとり歩きバージンだもんね。
日本に行くと、
「ママ、なんであの子ひとりで歩いてるの!」
と街をひとりで闊歩するおりこうさんなちびっこを指差し目をひんむいてびっくりしておる。
(ヘルメットなしで一輪車を乗り回す幼児なんぞはうちの娘にとっちゃエイリアン。)

わたしは、ガキの使いか?
こんなことをやつらが成人になるまでしなきゃならねえのか?
東京はよかったなあ。なんでもごちゃごちゃ近くにあったもんなあ。

引っ越さねば。
もっと「はしご」のしやすい環境に!
低層階がピアノと水泳とくもんと幼稚園と小学校と中学校と高校と盛り場が混在した高層マンションかなんかに住みたいぞ!そしたら娘1&2は念願のカギッコに昇進し、お母様は心おきなく世の中を徘徊できるではないか!

ああ、早く楽になりたい。
あしたは、娘1の社会見学のつきそいだってよ。
とほほのほ。

でぶ卒業の季節

わたくし、この春で「でぶ」を卒業しようと思います。

「明日からダイエット...」
ここ30年、毎日そんなことほざいておったが30代最後のお誕生日を間近に控え、今回はちょっと本気である。
なんてたって体重測定が嫌でわたしは、健康診断をキャンセルしまくっているのだが医者が感づきやがってとうとう今度こそ出頭しなくてはならない。1ヵ月後には病院の廊下におかれた憎き体重計にわが身を委ねなくてはならないのである。

このままでは、やばいのよ。
コレステロール値もぶっとんでるだろう。
尿検査にもひっかかるだろう。
霜降りのわがボディーはX線をもはじきかえしてしまうかもしれない。
百貫でぶ宣告をされ、施設にほおりこまれて味気ない暮らしを強制されちまうかもしれない。
「日本人のこんなでぶは見たことない」と人体実験されちまうかもしれない。
施設じゃ酒は飲めないだろう。
それは、まずい。

で、選んだ道が「Low Carb」ダイエット。
ここ数年アメリカで大流行。炭水化物をこの世の悪とし徹底的に虐待し、
そのほかの食べ物をなんでもばかばか食っていいという単純さが受けているのだ。

たとえば朝メシ。
バターたっぷりのスクランブルエッグにカリカリベーコンをてんこ盛り。
お昼は、グリルチキンにサラダを食べ放題。
ディナーはTボーンステーキをどーんと召し上がれ!
こんなんがこのダイエットの優等生メニューなんだと。

これならわたしにもできそうだ。
早速スーパーでウシとブタとチキンの塊をご購入。
はじめ人間ギャートルズのように毎食、肉の塊にかぶりついてやろうじゃないか!


これから我が家は毎日お肉の食べ放題!
これで本当にやせるのか?
人体実験はまぬがれるのか?


乞うご期待!




オークションばか

異様な光景であった。

「60年代ファッションで来い」
と書いてあった娘1の学校のオークション。
会場のホテルのロビーには、アフロ頭とロン毛ヒッピーとミニスカート連中が群がって一般客の冷たい視線を浴びていた。
そこへ現れたわたしら夫婦。
でぶにミニスカートは似合わない。
わたしは、頭をレゲー風ミツ編みにし、ドラム缶ボディーをかくすようにロングスカートにだらけたシャツをまとい、じゃらじゃらじゃらとジュジュ玉ネックレスをゆらしながらの土俵入り。
「巨漢アジア人ヒッピー」
そんなもの60年代に棲息していたのであろうか?
一般客の視線がひときわ痛くつきささる。
auction john and michael
そして妙なコスプレオークションが始まった。
学校のオークションとは、ご父兄のみなさんから集めまくった品々をご父兄のみなさんに酒をのませて酔っ払わせて高く売りつけて学校が儲ける..といった悪徳商法。「学校のためになるんだから」と人のいいみなさんが欲しくもないものを買ってあげちゃうんだな。こういう「ばか」がどれだけいるかに学校の財政はかかっているのである。

きのうもいたいた「ばか」がいっぱい!
50ドルのギフト券を70ドルで買う「ばか」
250ドルのガソリンカードを300ドルで買う「ばか」
100ドルのワイン詰め合わせを200ドルで買う「ばか」
そして極めつけは、デザートオークション!
「シメはやっぱり甘いものじゃなくっちゃ」っと時価20ドルのホームメイドケーキを1050ドルで買う「大ばか」!!

そして、その「大ばか」は、うちの野郎であった!
「だってごはんのあとにデザートないのは寂しいじゃないですか」
とほざく。
酒はただなのに...
辛党のわたしには、女々しい野郎の気が知れぬ。

今年は、我が家は財政ピンチ。
リモデル(改築工事ね)で湯水のごとく金がでていくから
財布のひもをきゅーっと絞って挑んだはずだったのに...
ああ、それなのに、なんでケーキなんかに大枚はたくんじゃい!

テーブルのみなさんに振舞われたチョコレートケーキ。
近所のスーパーで12ドルで買うのと同じ味がしやがった。
ケーキ  

焼きいれたい!

beef

「ママーおなかすいたよー」
「おうちでごはん作ってよー」
ガキたちがわたしの背中に泣きついてくる。
「うるせー。肉はなーこうして焼くのが一番うまいんだ!」
わたくしは、暗闇の中、さきほどから玄関先で炭をおこすのに燃えていた。
「ファイヤー」
ボーっとオレンジ色の炎が踊る。
これがいったんおとなしくなって、ちんたらちんたら復活し、ぽかぽかオレンジ色になってくれたらこっちのもの。お肉をどーんと置き、ジューっとマイミートを焼くことができる。
しかーし、おとなしくなったまま死に絶えるアホな炭も多いためマイミート安置までの道のりは計りしれない。
BBQは、スリリング。
(「へこジャパ」173ページ参照!)
下手なやつが炭係りだといっこうにメシにありつけない。
炭係りは、信頼できる立派なお方向きのお仕事。
-なので、我が家の炭係はわたくし。

しかし、今晩は「出」がおそすぎた。
夜7時から炭をおこしたもんで、ガキが飢えて泣いている。
しかしな、娘たちよ、お肉はこーして焼くのが一番うまいんだよ。
それも今日のお肉は、Whole Foods で買ったんだから。
(お高いけれどナチュラルで安心。うまい!)
厚さが5センチはあるから、縦にも横にも座りのいいどっぷりお肉。
これをフライパンなんかで焼いたらお牛さまが浮かばれん!
子供たちよ、だまって家の中で指をしゃぶって待っておいで!

そういうわけでお肉にありつけたのは午後8時。
家族一同で奪いあいながら3ポンドのお肉が10分で胃袋の中に消えていきました...

P.S. 本家では、でっかいBBQグリルでもっと豪快に焼くんだけどさ、今、都会のせまいおうちにいるもんでちんぴら座りで携帯用グリルでかわいく焼いてるのよ。暗闇の中で焼いてたもんだからお隣さんが「火事!?」って飛び出してきちゃったわさ。
  

三日酔いの月曜日…

いやあ、疲れた。

先週は、大股開いて3周年記念ウイークということで毎晩のようにガバガバ酒を飲んでいた。
最高峰は、土曜の夜。
サル(娘2)のお誕生会ということで近所のガキをよんで地味なお誕生会をしていたのだがシラフで祝いごとなどできないわたくしは、ひとりワインを飲み始め、ちょっと1杯のつもりが1本になり1ガロンになり...迎えにきたガキの親を軟禁して夜が更けるまで飲み明かしてしまった。朝起きて、転がる酒瓶の量にびっくり。鏡を見て、お岩さんのようにむくんだ(たるんだ?)顔にまたびっくり。そしていつものように二日酔いで廃人となり静かに日曜日が過ぎていったのでありました...。

Ray


そうそう、先週は、わがソニックス(NBA、バスケよ、シアトルスーパーソニックス!わたしは熱狂的ファンである)のイベントがあったのだ。なんとサルはスーパースター Ray Allen を前にして眠りこけ、おけつをつきだしサインをしていただいたのだ!サル!目を覚ませー!もっとありがたがれー。

ド、ド、ド??? それからどーしたあ!

まったくむかつく。
まったく気持ちが悪い。

改築中の我が家は、リビングルーム以外すべての床をひっぱがしてある。
なので各部屋には荷物は置いていない。
しかーし、床をひっぱがしていないリビングルームには、引越し労働に力尽きたわたくしが置き去りにした品々が散乱してあった。
DVD,ビデオ、食器、洋服、オモチャ、死んだ猫のポチの遺灰…
多種多様なものが混在した「夢の島」状態であった。
工事のみなさんが
「じゃまくせーなまったく」
「こんなガラクタ捨ててしまえ」
と思いながらも親切にビニールカバーをかぶせてくれてあった。
この「夢の島」をドロボーは物色した模様。
ビニールカバーは剥がされ、ここにあったはずのオモチャのトラックと、環境音楽が流れるラジオみたいな時計みたいなもんがガラージに移動されていた。
リビングルームの「夢の島」から選んだお宝がオモチャ?
それもわざわざガラージまでもってって、なぜおいて帰る?
ガラージのこれまたみごとな「夢の島」に心を奪われたか?
あほドロボーの行動が理解できぬ。

わたしは、工事のみなさんが作業場にしているガラージにもまた大量のがらくたを置き去りにしてあった。けちんぼでものを捨てるのが苦手なわたくしがゴミ箱入り予備軍に指名した品々がねばり強く居座っていた。ドロボーは、これらをも物色した痕跡を残していった。
ナイキやコーチの靴箱をあけっぱなしにしていきやがった。
金目のものでも入っていると思ったのだろう。しかし、中には妊婦の友人にあげようと思った乳パットと母乳フリーズバッグが入っていただけ。べったりとあほ泥棒の指紋がついた乳パット。あ-、気持ちが悪い!

いままでいくつもの引越しを生き抜いてきたガラクタたち。
かわいそうだが別れの時が来た。
ドロボーに触られたおまえたちなどもうえんがちょだ。
ドロボー菌のついたものなんか全部捨ててやる!

そう宣言したら野郎が「やっと捨ててくれるんですね!」
と大喜びをしている。ちらかりすぎていて何がとられたのかわからぬがきっとなにかとられてるだろうから警察に届けろ!っというのに
「これで家がかたづきまーす」とうれしそうにしている。
「いいじゃないですか、なにとられたかわかんないんですから」
「それよりとっとと全部捨てましょう!」
とるんるんしている。

まさか、おまえが仕組んだワナじゃねえだろうな!
ドロボー出没により、我が家の「財産」は、ダンボール20箱ほど消えていくことになりました。
ちきしょー、またガラクタためてやるぞ!
二度とくるなよあほドロボー!


ド、ド、ド???

朝10時。
今日は、サル(娘2)も保育園だし一日でれでれ暮らしてみよう。
久しぶりにひとりラーメン大食い大会でもしてみよう。
(前回記録7杯)
(ちなみに昨晩は、ひとりシャンパン一気飲み大会開催。大盛況!)
…と満腹中枢が壊れるまで自己との熱き戦いを堪能しようとウキウキしていたら野郎から電話があった。
「大変です!」
「なにが?」
「やられました!」
「誰が?」
「家です!」
「誰の?…一気にまとめてしゃべれボケ!!」
どんくさい野郎の話が見えずにいらだつわたくし。
「えっとですね、えっとですね、むこうの家に、ド、ド、ドロボーがはいりました!」
「ええええええええ」

ラーメンを食べていたら鼻から麺が噴出していたであろう。
改築中のマダイナ(ってシアトルの郊外の街)の家にドロボーが入って大工さんの道具だなんだが奪われたというのだ。わたしたちの荷物もなにかなくなっているかもしれなから見にいかなくてはという。(わたしら今はシアトル市内に仮住まい中なのでした。)

人生38年。
スペインでひったくりにあったこともある。
(…が格闘して奪いかえした。)
最終電車で無一文で目を覚ましたこともある。
(…きっと自分でかばんを捨てた…。)
酔っ払ってお店の2階から転がり落ち、店の前をびゅんびゅん走る車にひき殺されそうになったこともある。
(…電柱に激突し跳ね返ってセーフ!)

災いバージンではないが、なにかと悪運強くラッキーして生きてきたわたくし。
死んだばあちゃんがいつも守ってくれてるのね、と強気で生きてきたわたくし。
ああ、それなのに今ごろになってドロボーなんぞにやられるとは!!!!!

ショックのパーで、ラーメンをすする暇もなくわたくしはドロボーの足跡を確認しに改築中の本家へ向かったのであった…。

つづく




  

大股開いて3年目

あれは、今から3年前の今日のこと。
「人間ここまで太ったらおしまいだ…」と誰しもが目を覆いたくなる百貫でぶと化したわたくしは
「早くスリムなボディーに戻りたい!」
「早く酒が飲みたい!」
と予定日を待たずして産んじまおうと病院でのたうちまわっておりました。
そしてぶりっと出てきたのが「サル」こと娘2。
人は、本日をやつのバースデーと呼び、祝ってくれようとするが祝ってもらうべきはこのわたくしだ!わたしが1年も禁酒し、大股開いてふんばってやったおかげでおまえさんは生まれてこれたのじゃ!今日は、お母様の「大股開き3周年記念日」として祝っていただこうじゃないの!
子供の誕生日なんちゅうものは、お母様の慰労の日であるべきなのだ!

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親の期待を裏切ってちんちんつけずに出てきたサルの特技は鼻にマシュマロを詰めて「ふん」と吹き飛ばし、拾って食べること…。ちょっとしょっぱいマシュマロがうまいそうだ。
…早く人間になれ!